ワイヤレスマイクを使用していると、「ザーザーとノイズが入る」「音が途切れる」「バリバリ・ブツブツとした音が出る」といったトラブルが起こることがあります。
原因はマイク本体の故障だけとは限らず、周囲で使用しているワイヤレスマイクとの混信やバッテリーの状態、マイクとアンテナの位置関係、周辺の通信機器、音量設定などによって発生する場合もあります。
この記事では、ワイヤレスマイクで起こりやすいトラブルの原因と、自分で確認できる対策をご紹介します。
B帯ワイヤレスマイクとは
ワイヤレスマイクは、使用する電波の周波数帯によっていくつかの種類があります。
B帯ワイヤレスマイクは免許不要で使用でき、会議室や宴会場、イベント会場など幅広い場所で利用されています。一方、周辺で複数のワイヤレスマイクを使用している場合は、使用するチャンネルによって混信が発生することがあります。
| 帯域 | 免許 | 主な用途 |
|---|---|---|
| A帯 | 必要 | 大型イベント等 |
| B帯 | 不要 | 会議室・学校・ホテル等 |
| C帯 | 不要 | 業務連絡用トランシーバー等 |
| 2.4GHz | 不要 | Wi-Fi等 |
B帯ワイヤレスマイクを使用している方へ
B帯ワイヤレスマイクの規格や、機器を更新する際に確認したいポイントについて詳しく解説しています。
ワイヤレスマイクのノイズ・音切れでまず確認したい原因
ワイヤレスマイクのノイズや音切れが発生した場合は、まず「混信」と「バッテリー・電池の状態」を確認します。
他のワイヤレスマイクとの混信

ワイヤレスマイクを使用していない状態でもスピーカーからノイズが聞こえたり、別の場所で使用しているマイクの音声が入ったりする場合は、周辺のワイヤレスマイクと混信している可能性があります。
混信とは近くで使用しているワイヤレスマイクが、近い周波数や同じ周波数を使用しているため影響を受けてノイズなどが発生してしまう現象です。

平成20年度から27年度の間に56万台を超えるB帯ワイヤレスマイクが出荷されています。(※1)
自分たちの機材には問題がなくても、複数の企業や店舗が入るビルでは施設内で電波が混信したり、都心部では近隣ビルからの影響で混信が起こっています。
特に大きな窓がある建物では電波が通り抜けてしまうため、影響を受けやすくなっています。
※1 総務省 電波の利用状況調査の調査結果より
混信はワイヤレスマイクの使用チャンネルを変更したり、マイク・アンテナの受信感度の調整で防ぐことができます。
それでも症状が続く場合は、周波数設定やアンテナの配置、機器構成などを確認する必要があります。
バッテリー・電池の状態

ワイヤレスマイクは、バッテリーや電池の残量・劣化によって動作が不安定になることがあります。
携帯電話などと同じように、充電しても以前より使用できる時間が短くなるなどの場合には、バッテリーを交換するだけで音質トラブルの症状が改善される場合があります。

取扱説明書などに記載されている使用推奨期間を確認し、交換時期が来た場合には速やかに更新することをおすすめします。
乾電池を使用する機種では、機器メーカーが推奨する種類の電池を使用し、会議やイベントの前に残量を確認しておきましょう。
ワイヤレスマイクのノイズ・音切れで確認したいその他のポイント
ワイヤレスマイクで「バリバリ」「ブツブツ」としたノイズが出る場合は、混信やバッテリー以外にも、マイクの使い方や受信環境、周辺機器、音量設定などが影響していることがあります。
まずはバッテリーや電池の状態を確認し、それでも改善しない場合は、マイクと受信アンテナの位置関係や周囲の通信機器、音量設定などを順番に確認していきます。
マイクと口元の距離

マイクを口元に近づけすぎるとバリバリと音が歪んだり、離しすぎると声を十分に拾えなくなったりすることがあります。
推奨距離は5cm~10cm。
使用するマイクの特性に合わせて適度な距離を保ち、マイクの集音方向に向かって話すことが重要です。
人や障害物の影響

ワイヤレスマイクの電波は、人や壁などの障害物の影響を受けることがあります。
特に参加人数の多い会場では、マイクと受信アンテナの間を人が遮ることで受信状態が変化する場合があります。
アンテナを見通しやすい位置に設置するなど、会場の環境に合わせた配置を検討します。
周囲の通信機器

スマートフォンやWi-Fiのルーターを含む無線機器など、周囲で電波を使用する機器が影響する場合もあります。
マイクの送信機とスマートフォンを同じ場所に置いて、スマートフォンに電話がかかってきたときにノイズが起きたケースもあります。
原因が特定できない場合は、ワイヤレスマイクの送信機と周辺の通信機器との距離を離して状態が改善するか試してみてください。
音量設定

マイク、受信機、ミキサー、アンプなどの音量設定が適切でないと、音割れやノイズにつながる場合があります。
特定の機器だけ音量を上げすぎていないか、入力・出力レベルのバランスを確認します。
音響トラブルの原因と対策をまとめて確認したい方へ
現在使用されているものがアナログ方式の場合、デジタルのワイヤレスマイクに入れ替えるだけでノイズや音切れが解消されることがあります。
マイクやスピーカーなどで起こりやすい音響トラブルと、確認しておきたいポイントをまとめたガイドをご用意していますので是非ご覧ください。
使用環境に合ったマイクを選べていますか?
会議室やイベント会場の広さ、使用人数、用途によって適したマイクは異なります。
マイクの種類や指向性、用途別の選び方を詳しく解説しています。
マイクだけでなく、音響設備全体を見直した事例
既存の音響・映像機器を更新し、Web会議にも対応できる大会議室のシステムを構築した事例をご紹介しています。
ワイヤレスマイク・音響設備のトラブルについて
ワイヤレスマイクのノイズや音切れは、混信やバッテリーだけでなく、アンテナの位置、会場環境、周辺機器、音量設定など、さまざまな原因で発生します。
簡単な設定変更や電池交換で改善する場合もありますが、繰り返し症状が発生する場合は、マイク単体ではなく音響設備全体の確認が必要です。
電音エンジニアリングでは、ワイヤレスマイクやスピーカーなどの機器選定から、既存設備の調査・調整・更新まで対応しています。
「原因が分からない」「会議やイベント中に音が途切れる」「設備が古くなってきた」といった段階からご相談いただけます。







