“指向性”で解決する音のトラブル!?

スピーカーの指向性


ホテルのロビーやホワイエなど、広い空間でBGMを流す場合、場所によって音が大きく聞こえたり、反対に聞こえにくかったりすることがあります。

こうした音量差は、単にスピーカーの音量を調整するだけでは解消できない場合があります。
原因のひとつとなるのが、スピーカーから音が届く方向や範囲を示す「指向性」です。

この記事では、ホテルのホワイエでスピーカーの指向性を見直し、BGMの聞こえ方を改善した事例をご紹介します。

スピーカーの指向性とは

スピーカーには、音が届く方向や範囲を示す「指向性」という特性があります。

指向性が広いスピーカーは、広い範囲へ音を届けたい場所に適しています。
一方、指向性が狭いスピーカーは、限られた範囲へ集中的に音を届けたい場合に使用されます。

そのためスピーカーを選ぶ際は、出力や音質だけでなく、設置する空間の広さや形状、音を届けたい範囲を踏まえて指向性を確認することが重要です。

ホワイエで発生していたBGMの問題

今回ご相談いただいたホテルでは、ホワイエの天井に設置されたスピーカーから常時BGMを流していました。

しかし、既存のスピーカーは音が届く範囲が狭く、ホワイエ全体へBGMを届けるには音量を大きく設定する必要がありました。その結果、スピーカーの真下では特に高音域が強く聞こえ、BGMをうるさく感じる状況が生じていました。

場所によって高音域の聞こえ方に差が生じた理由

一般的に高音域は低音域に比べて直進性が高く、スピーカーの向きや設置位置によって聞こえ方に差が生じやすい傾向があります。

そのため、限られた範囲へ音が集中するスピーカーで音量を上げると、スピーカーの近くや真下では高音域が強く聞こえる場合があります。

今回のホワイエでも、離れた場所までBGMを届けるために音量を上げたことで、スピーカーの真下と周辺で聞こえ方に差が生じていました。

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指向性の広いスピーカーへ更新

そこで、既存の指向角90度のスピーカーから、より広い範囲へ音を届けられる指向角150度のスピーカーへ更新しました。ホワイエの広さやスピーカーの設置位置を踏まえ、少ない音量でも必要な範囲へBGMを届けられる機器を選定しています。

指向角が広ければ常に優れているわけではありません。空間の広さや天井高、スピーカーの設置間隔、音を届けたい範囲などに応じて、適切な機器を選ぶ必要があります。

音量を抑えながら広い範囲へBGMを届ける

スピーカーの指向性が広がったことで、音量を抑えながら、ホワイエの広い範囲へBGMを届けられるようになりました。

これにより、場所による音量差が抑えられ、スピーカーの真下で高音域が強く聞こえる状態も改善しています。

BGMの聞こえ方に問題がある場合、音量設定だけでなく、スピーカーの指向性や設置位置、台数などを含めて設備全体を確認することが重要です。

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音響設備の改善・更新について

スピーカーからの音が場所によって大きく異なる場合や、音量を上げても必要な範囲へ音が届かない場合は、スピーカーの性能だけでなく、指向性や設置位置が空間に合っていない可能性があります。

電音エンジニアリングでは、施設の広さや形状、利用目的、既存設備を確認したうえで、スピーカーの選定から設置、調整、設備更新まで対応しています。

BGMが聞こえにくい、場所によって音が大きい、既存の音響設備を見直したいといったお悩みがありましたら、ご相談ください。