EP.1 暖かい雪景色

おばあちゃんっこの新婦さん

私の出身は、九州の雪が滅多に降らない地域。

大学を卒業するまで、ずっと可愛がってくれたおばあちゃんに感謝の気持ちを伝えたいと思っています。


おばあちゃんは、“人生で一度も雪を見たことがない”

と言っていたので、私たちの披露宴で“雪”にまつわるプレゼントをしたいのですが、良いアイデアはありませんか?

おばあちゃんのために「雪」にまつわるプレゼントをしたいとのご要望。

新婦さんと一緒に「雪の結晶をディスプレイする」や「ミラーボールの明かりを雪に見立てる」など、色々考えましたが、なかなか「これだ!」と思えるものがありません。

ならば思い切って、「雪を降らせてみよう!」という事になったのです。

会場はハウスウェディングの素敵な建物でした。
12月の披露宴ということで、“クリスマスツリーに泡の雪を降らす”という演出プランをご提案しました。

しかし新婦さんは「見た目だけでなく、本当に冷たい雪が降る」という強いイメージをお持ちでした。

そこで、“氷で作った雪が降るスノーマシン”を使うプランを再考しました。
新婦さんとおばあちゃんの心に残る演出…。“本当の雪”を降らせるなら、屋外のテラスを使うしかない。
それに、ただ降らせるのではなく “本当の雪”に見える様に…。

そこで、事前にスノーマシンを用意し何度もテストを重ねました。

そんな中、上から直接降らせるのではなく、 遠くからファンで雪を舞い上がらせると、落ちる雪が“自然に降っている”ように 見えることがわかりました。


あとは肝心の雪のタイミングです。
披露宴中盤、お色直し後にカラードレスで再入場する時間帯には日が落ちています。
その時に雪を降らせることになりました。



そして当日・・・。

テラスの扉を開けると、スポットライトに輝く雪がキラキラと舞う中、新郎新婦さんが笑顔で入場しました。

その時の歓声と、おばあちゃんの感動に満ち溢れた優しい笑顔。
嬉しそうに涙ぐむ新婦さんの表情はとても素敵で暖かいものでした。