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日本の伝統和楽器“箏(そう)”とダンサブルなEDMを組み合わせた、
新進気鋭アーティスト「TRiECHOES(トライエコーズ)」の新作プロモーションビデオで、照明演出を行いました。
この記事の目次
照明演出依頼のきっかけ
きっかけは昨年、京都にて開催されたあるホテルの内覧会。
弊社が「TRiECHOES」の音響照明オペレーションを担当しました。
その時の関西エリアスタッフの対応を評価いただき、プロモーションビデオの照明演出について、「TRiECHOES」から直接ご依頼がありました。
大事な“事前準備”
今回の撮影は、梅雨真っ只中の7月上旬。
現地の天気予報は「雨」でしたが、撮影当日は奇跡的に天候に恵まれた撮影日和になりました。
照明演出は暗い中でこそ、より色鮮やかで立体的に見ることができ、演出効果を発揮します。
しかし、今回の撮影は日没から夜通し続くため、明るい時間帯から照明の設営をする必要がありました。
明るい中での設営では、十分に光の筋などの演出効果を確認できませんでしたが、これまでの経験からおおよその検討をつけて照明機器を設営しました。
想定通りの照明演出が出来上がりました!
日没した午後7時半。いよいよ撮影を開始します。
今回の撮影は、茶室で琴の演奏をしているはずだった場所が、実は竹林だったという設定のため、白い茶室から白い竹林へのワープを色で演出したところから撮影は始まりました。
演出の効果
スモークを焚くことで照明の演出効果を高め、より一層、夜の闇の中で美しく彩ります。
青の照明がスモークの効果でより印象的な演出に…
そしてアーティストの魅力が加わり、幻想的な雰囲気を演出することが出来ました。
ムービングライトとは
ムービングライトは「光」を上下左右、時にアクロバティックに激しく、時にしっとりゆっくりと動かす事で演出するスポットライトです。
清廉な「白」から豪華絢爛な「レインボー」と色彩豊かな表現も出来ます。
今回の撮影では30台のムービングライトを使用し、華やかな演出を作り上げました。
お客様の声
我々が表現したかったことを遥かに上回る最高の空間を演出していただき、改めてプロフェッショナルの凄さと大切さを実感いたしました。
暗闇の竹林に照明が灯った光景と感動は、一生忘れることはないと思います。
インタビューが掲載されています
TRiECHOES(トライエコーズ)というムーブメント(後編)
引用元:B-OWND Magazine
スタッフのこだわり
演出照明のディレクション担当からのコメント
現場は屋外のため、仮設の発電機を使用しての撮影でした。
電気容量にも限りがあり、照明の使用可能台数は30台まで。
その中でどこまでの演出ができるか自分なりのチャレンジでもありました。
プロモーションビデオ 2分18秒からのラストのシーンが今回の一番こだわったシーンです。
レインボーになったり、ムービングライトがグルグル回っているだけのように見えるかもしれませんが、実は違います。
自然の中、無数に生育している竹は、真っすぐだったり斜めだったり様々です。この竹自体をそのままの風景としてライティングする事により、灯体の台数に縛られる事無く演出できると考えました。
そのため、照明のセオリー通りである左右対称ではなく、あえて照明の置く位置や高さをばらばらにして納得いくまで調整を繰り返しました。
それにより、お客様に満足いただける照明演出を作り上げることが出来ました。
プロモーションビデオの最後のメッセージ
「Our Creativity can never be quarantined (創造力は自粛できない。)」
の言葉通り、私たち電音エンジニアリングのスタッフも自粛期間というつらい時期を乗り越え、日夜、創造力を集結させて全力で頑張っています。
その努力の結果、このような素晴らしい作品に参加出来たのだと思っています。
そしてこの経験が、今後も私たちが追い求めるエンターテイメントへの架け橋になると信じています。